議会質問

2025年2月18日 松嶋祐一郎議員 令和7年第1回定例会 代表質問

2025年2月18日 令和7年第1回定例会 代表質問 松嶋祐一郎議員

私は、日本共産党目黒区議団を代表し、区長の所信表明について代表質問を行います。

1 物価高騰からくらしを守るため消費税減税を国に求めること

大きな1点目は、物価高騰から暮らしを守るため、消費税減税を国に求めることについてです。

物価高騰から区民生活を守るためにも、今こそ消費税率5%への減税が必要です。

賃金は物価の上昇の伸びに追いつかず、実質賃金は4か月連続でマイナスです。年金は減り、消費税増税と社会保障の負担増、学費値上げなど教育費の負担が重くなり、家計が疲弊しているところに、物価高騰が襲ってきました。

区民の暮らしを見ると、例えば、区内のリフォーム業者からは、物価高騰の中で、幾らリフォーム助成が増えても、リフォームの依頼そのものがためらわれているという声や、年金生活を送る高齢者からは、米や野菜が高くて買えない、こういう切実な声が聞こえています。こうした状況を踏まえ、消費税を下げてほしいという区民の願いは、ますます強まっています。

消費税は、所得の低い人ほど負担割合が高くなる逆進性があります。生活していくために最低限必要なお金には税金をかけないことや、負担能力に応じた課税、応能負担という税の原則から見ても、物価高騰の今こそ消費税を減税しなければいけません。

目黒区として、消費税を直ちに5%に減税することを国に求めるべきだと考えますが、いかがでしょうか。

2 自治体防災の強化

大きな2点目は、自治体防災の強化についてです。

4問伺います。

(1)スフィア基準を取り入れた避難所運営

1問目は、スフィア基準を取り入れた避難所運営についてです。

スフィア基準の正式名称は、人道憲章と人道対応に関する国際的な最低基準です。

石破首相は、昨年11月の臨時国会の所信表明演説で、発災後、早急に全ての避難所でスフィア基準を満たすことができるよう、事前防災を進めると表明しました。政府は、この基準を参考に、避難所運営に関する自治体向け指針を今年度内に改定する方針としています。

能登半島地震では、劣悪な避難所の状況が問題となりました。温かい食事の提供やプライバシーの確保など、人権に配慮したスフィア基準を遵守した避難所運営が求められます。

目黒区として、どのように取り組んでいくのかお聞きします。

(2)避難所トイレの改善

2問目として、避難所トイレの改善についてです。

災害でトイレが使えなくなると、すぐに困るのは女性です。プライバシーや安全性が保てない状況で用を足すことは難しく、女性のほうが用を足すのに時間がかかるため、女性用トイレが少ないと混雑してしまいます。こうした避難所環境によって、女性や高齢者などは、トイレに行く回数を減らそうとして、水を飲む量や食べる量を控えることで血中濃度が高まり、それが原因となってエコノミークラス症候群や脳梗塞を引き起こす場合があります。

こうした問題から、国では、避難所においてスフィア基準を採用するとして、トイレに関しては、発生当初は50人に1基、その後は20人に1基を配備し、男性用と女性用の比率を1対3とするよう推奨しています。

私は、昨年の代表質問で、目黒区の避難所で女性用トイレの数を増やすことを求め、区長は、ジェンダー平等の視点を取り入れると答弁しました。新年度には、地域避難所運営マニュアルや避難所運営協議会の手引き等の改定があります。

1人当たりのトイレの基数やトイレの男女比にスフィア基準が採用されるよう取組を進めるべきだと考えますが、いかがでしょうか。

(3)在宅避難における簡易トイレへの購入助成

3問目は、在宅避難における簡易トイレへの購入助成についてです。

災害発生直後は、避難所に集まる避難者の数が急増します。これにより、既存のトイレ設備では対応し切れない状況が生まれます。特に都市部では避難所の収容人数が限られているため、トイレの数が圧倒的に不足することが予想されます。

仮設トイレの設置も、道路の寸断や交通網の混乱により、必要な設備や物資が避難所に届かないことが考えられます。

今回、新たな実施計画において、避難所生活、課題に対する備えとして、防災備蓄倉庫への簡易トイレを計画的に拡充していくとしていますが、備蓄倉庫だけではなく、在宅避難をしている区民に対して、各家庭での簡易トイレの備蓄も同時に進める必要があります。

目黒区では、自宅が被害を受けなければ在宅避難を推奨し、各家庭における備蓄物資は最低3日分として、簡易トイレの備蓄の啓発なども検討するとしています。

この在宅避難に使える簡易トイレですが、プラスチックや段ボールなどでできた組立て式の便器で、非常に軽量で、持ち運びが簡単な物です。災害時に容易にトイレの設置ができ、小さなスペースに収納して使うこともできます。価格は、約三、四千円で市販されています。

在宅避難における家庭用備蓄をさらに促進するため、簡易トイレに対する購入助成について実施してはどうでしょうか、伺います。

(4)防災ボランティアの受け入れ体制

4問目として、防災ボランティアの受入れ体制についてです。

昨年の能登半島地震では、ボランティアが圧倒的に不足し、今も復興の遅れにつながっています。

神戸大学の室﨑益輝名誉教授によると、2011年の東日本大震災は、3か月でおよそ50万人、2016年の熊本地震は、およそ10万人のボランティアが被災地に入ったが、これまでに能登半島地震の被災地で活動したボランティアの数は、およそ1万2,500人、圧倒的に少なかったと言われています。

その要因は、震災直後のSNSによる被災地に入ることへの批判、さらに、個人的なボランティアを控える県知事の呼びかけなどがあり、ボランティアに入るのをちゅうちょしたことが原因とされています。

ボランティアの支援は、公的な支援だけでは行き届かない部分に柔軟かつ機動的なサポートができるなど、被災者の生活や心の復興を支える重要な役割を担っています。被災者のニーズを的確に把握し、必要なボランティアを派遣するのも行政の重要な役割です。

目黒区は、能登半島の教訓から、多様なボランティアの役割の重要性を再認識し、災害に備えて、積極的にボランティアを受け入れるための受援体制を平時から整備すべきだと考えますが、いかがでしょうか。

3 子どもの意見表明権を保障すること

大きな3点目は、子どもの意見表明権を保障することについてです。

日本が国連子どもの権利条約を批准して、30年が経過しました。この間、子どもの権利を求める国民の声と運動によって、子どもの意見表明権も前進してきました。

一昨年4月にこども家庭庁が設置され、こども基本法が施行され、閣議決定された、こども大綱では、こども・若者を権利の主体とし、その意見表明と自己決定を、年齢や発達段階に応じて尊重することや、こども・若者の最善の利益を第一に考えることが、政府のこども施策の基本方針に盛り込まれました。

今年度改定の目黒区子ども総合計画に当たっては、目黒区子ども条例に基づき、子どもの意見表明権の具体化と前進が強く求められます。

2問伺います。

(1)審議会や運営協議会への子ども・若者委員の登用

1問目は、目黒区が設置する審議会や運営協議会に子ども・若者委員を登用することについてです。

目黒区は、新たな子ども総合計画において、子ども・若者社会参画プロジェクトとして、子ども・若者会議を設置し、区の施策に子ども・若者の意見を取り入れるとしています。それをさらに実効性あるものにするためにも、現行の目黒区が設置する審議会や運営協議会などに子ども・若者委員の枠を設けて、参加できるようにするべきではないでしょうか。

その際、子ども・若者が安全・安心で意見が述べられるような環境整備と必要な配慮を行うことも同時に必要です。目黒区の見解について伺います。

(2)主権者教育の推進

2問目は、主権者教育の推進についてです。

教育委員会として、令和8年度改定の学校教育プランにおいて、子どもの意見表明権を位置づける必要があります。その重要な取組の一つが、主権者教育の推進です。

主権者教育によって、子どもたちは、民主主義社会の一員としての社会参加と意見表明権の行使、実践を学ぶことができます。主権者教育の実践として、模擬投票のみならず、学校のルールである校則や学校スタンダードについて、児童・生徒自身が議論を行い、意見を出し合ってルールを改定できるようにするべきです。

そうした学校ルールの見直しを通じた主権者教育を教育委員会主導で推進すべきだと考えますが、お伺いいたします。

4 今こそ区民本位の区有施設見直し方針に転換を

大きな4点目は、今こそ区民本位の区有施設見直し方針に転換すべきではないかということです。

目黒区は、区有施設見直しのリーディングプロジェクトとして進めてきた目黒区民センターの建て替え計画を見直すことを決断しました。その理由は、建築資材や人件費など、施設建設コストの想定を超える急騰と、今後老朽化する区有施設の更新や市街地再開発の推進など、長期的ビッグプロジェクトが本格化して、巨額のお金がかかることを挙げています。

区有施設は、区民生活の支えや区民の活動の場、地域コミュニティの拠点であることから、その在り方は、住民福祉の増進という自治体の原点に立ち返って、区民と共に考えていく必要があります。そうした観点で、以下2点伺います。

(1)新たな区民センターの整備計画

1問目は、新たな区民センターの整備計画についてです。

ア PFI方式ではなく区民本位の建て替えに

アとして、我が党は、計画案の当初から、目黒区美術館の現建物の存続、建物の整備はPFI方式ではなく目黒区の責任の下で、大規模改修を含めて検討すること、高さ50メートルの高層ビル建設計画を改め、現区民センターの高さ以上のものにはしないこと、公共施設の充実という課題に絞ったコンパクトな計画にすることなどを求めてきました。

計画の抜本的な見直しを進めていく今こそ、大企業主導のPFI方式ではなく、区民本位の区民センター建て替えに転換すべきだと考えますが、目黒区の見解を伺います。

イ 目黒区美術館を解体せず存続させること

イとして、目黒区美術館を解体せず存続させることについてです。

区民センター建て替えの当初の計画では、目黒区美術館を解体し、一体的に整備するとしていました。それに対して区民から反対の声が上がり、陳情が幾つも出されました。我が会派としても、目黒区美術館は、その建物の文化的意義のみならず、文化縁創出の貴重な役割を果たしているとして、文化遺産としての目黒区美術館は解体せず、そのまま残して活用することを求めてきました。

建て替え計画中止の今こそ、改めて区民の声や日本建築家協会の提言などを踏まえ、目黒区美術館を解体せずに活用することについての見解をお伺いいたします。

(2)区有施設の見直しに区民参加を保障すること

2点目は、区有施設の見直しは、区民サービスの拠点にふさわしく、区民参加を保障することについてです。

区有施設見直しのリーディングプロジェクトである目黒区民センター整備事業が中止となり、今後の区民センター整備については、2025年度から2026年度にかけて実施する区有施設見直し方針及び計画の改定検討作業と並行して、その考えを整理するとしています。

区有施設は、区民生活の支えや、区民の自主的な活動の場の保障、住民同士のコミュニティの活性化などのために必要不可欠です。しかし、現行の目黒区区有施設見直し方針及び計画では、区有施設の延べ床面積を一律に15%削減するとし、次々と公共施設の民営化、学校の統廃合などを、住民の反対の声を無視して強行してきました。

区長は、所信表明で、今後の建築資材や人件費など、施設建設コストの想定を超える急騰、老朽化する区有施設の更新や市街地再開発の推進など、長期的ビッグプロジェクトが本格化していくことを踏まえ、さらに、経営資源の有効活用を加速させるとしています。さらなる経費削減と区有施設の縮小が懸念されます。

区有施設の設置管理は、地方自治体として掲げている福祉増進という目的があり、その在り方については、住民が主体となって決めるべきです。そのため、これから始まる区有施設見直し方針及び計画の改定に当たっては、住民にきちんと情報提供をし、幅広い区民が参加した検討組織をつくり、住民参加を保障しながら、区有施設の在り方を検討すべきだと考えますが、いかがでしょうか。

以上、壇上からの私の質問を終わります。(拍手)

再質問

再質問させていただきます。

消費税減税への区長の認識

消費税なんですけども、今、答弁を聞いていて、法律で決まっているということで、今、本当にお米の値段や野菜が高くて買えない、物価高騰で苦しいという声がちまたにあふれ返っているわけですよね。区長もいろんなところで、この間、新年会とかに参加して、業者団体や様々なところで区民と交流していたと思うんですけど、私は、答弁を今聞いていて、何を聞いてきたのかなと思うんですよ。

この消費税については、やはりもう物価高の対策として引下げしてほしいという声が、やっぱり渦巻いていると思うんですよ。その証拠として、やっぱりさきの総選挙でも自公の過半数割れとか、国会の勢力でも、消費税を下げるというような声も高まっているし、政治状況でもそうです。

ですので、やはり区長として、この10%で当然だというように今聞こえたんですけど、本当にそんな認識でいいのですかね。そこを改めてちょっと確認をしておきます。

災害ボランティアの受け入れ

それと、災害のボランティアについてです。

能登半島の地震の教訓で見ますと、ボランティアが重要な役割を果たして、今も果たしています。

石川県珠洲市で災害ボランティアセンターの運営を担った市の社会福祉協議会の方は、こう言っています。ボランティア団体のおかげで、行政の制度の枠組みから漏れる事案にフォローができていると。行政の支援から漏れる人が多い中で、ボランティア団体に本当に助けられたと。この能登半島では、ボランティアが足湯で高齢者の足をもんであげたり、被災者の声に耳を傾けて、心の痛みや不安を解消する支援を行った。

高齢者、障害者への支援ボランティアであったり、ペットのボランティアだったり、多様なボランティア活動が求められています。こういうボランティア、どういうふうに多様なボランティアを受け入れるかということが1つ重要な点。

それから、もう一つの教訓が、能登半島地震の直後に、県知事が、能登へ不要不急の移動をしないようにと呼びかけたんです。自主的なボランティアは控えなさいと。現地に向かうボランティアを、それで責める「自粛論」というのがSNSで急速に広まった。その影響で、今も能登半島で支援の人手が不足しているというんです。

道路の寸断とか、現実に様々課題があって、県が受入れを、被災自治体の前に、まず、県が調整弁となるという方式を取ったそうなんですが、いわゆるトップダウン型、ボランティアを広域自治体でコントロールするやり方、これ自体が異例だと言われています。

御存じのとおり、阪神大震災のときは、交通網が寸断していましたが、みんな必死で神戸に駆けつけたわけですよ。これまで国内外の被災地で活動してきたボランティア団体の神戸国際支縁機構の岩村義雄代表が言うには、ボランティアは一人一人が自主的、無償でどう動くかだと。行政がコントロールしようとすれば、活動は受け身になり、さらに自粛が進むといいます。

石川県では、ボランティアの調整役も冷遇されて、作業は廊下で行うなど困難があったという毎日新聞の記事があります。

こういう体制の不備、受入れ体制の不備とか、知事の自粛要請でSNSで猛烈な自粛論が広がって、これが能登半島の復興の足を引っ張っていると思います。

自治体の長として、リーダーシップが問われるわけですが、区長の役割として、自粛論にくみせずに、ボランティアの自主性を尊重して、積極的に支援を求め続けること、そのための受入れ体制を平時からきちっと準備しておくことが重要だと思うんですけど、区長の認識を伺います。

簡易トイレの購入補助

簡易トイレについてです。

在宅避難を、今、目黒区は推奨しています。自宅のトイレが破損した際には、簡易トイレが非常にメリットが大きいと。簡易トイレは、防災のみならず、トイレのない屋外などで組み立てて利用できるので、屋外でキャンプとか、子どものいざというときのトイレにも使えます。これが防災についての啓発につながって、いざというときにも使えるということで、非常にメリットも大きい、意義も大きいと思うんです。

答弁で、多額の費用負担、財政負担と言うんですけど、私は、品川区のように、携帯トイレを全世帯に配布しろということを言っていないんですね。品川だと、全世帯で2024年度配布して、予算が6億4,000万ですよ。これをしろと言っているわけじゃなくて、簡易トイレ、組立て式の簡易トイレは、例えば、購入の補助として2,000円補助して、1,000世帯で予算を限りますと、200万円でできるんですね。

在宅避難の備えとして、こういう簡易トイレのPRにもつながるものですので、まず補助数を決めて、ヘルメットの補助みたいに補助数を決めて予算を計上して、まず始めてみるということはどうでしょうか、伺います。

校則と学校スタンダードの見直し

それと、教育委員会に聞きます。

学校校則の見直しです。

子どもの意見表明権の保障で、私は、校則の見直しを今回取り上げました。

国や東京都で理不尽な校則が大問題になりました。子どもの権利として、髪の色、下着の色、おじぎの角度などを規定した校則が人権侵害だということで、ルールの改善を求める声が児童・生徒、保護者や関係者から上がる中で、共産党都議団も議会で取り上げて、都立高校では、ツーブロックの禁止や下着の色を指定するという、こういう校則がなくなりました。

また、国会でも、人権、人格を否定する校則は望ましくないという大臣の答弁もあり、校則を見直す際に子どもの意見を聞くことが望ましいということが生徒指導提要にも明記されました。

今、答弁では、校則については、ウェブサイトで公開して、対話や議論を生徒会活動で実施している。学校のルールの見直しという点で、さらに、今、それを実施しているということですけども、私が聞きたいのは、学校のルールの見直しという点でいうと、学校スタンダードがあります。これはどうなのかと。

これは、あくまでも教員の内部規定だと聞いているんですけども、しかし、このスタンダードは子どもや保護者にも配布されて、事実上、学校の決まり、ルールになっているんですね。家庭にも協力を求めていると。例えば、体育の際は原則マスクを外しましょう、給食では10分間もぐもぐタイム、話をしないで食べましょう、廊下は走らず右を歩きましょう、下校は寄り道しない、これは当然なんですけど、こういうルールが70個以上に及んで、ずらっと、スタンダードだってプリントにあって、ルールとしてがちがちに子どもたちを縛っているという状況です。

もちろん、最低限守るべきものはありますけども、それは何なのか、どこまで決めるのかと。それは、当事者である子どもたちが納得できたものであるべきではないかと思うんです。これがスタンダードだということで、上から押しつけていいんでしょうか。

子どもにとっては、やはり理不尽なものはないのか、それを議論して、子どもと一緒に見直しをするべきじゃないか。やはり押しつけられたルールに単に従わせるのではなくて、ルールに対して自発的、自治的に関与ができるようにするということが主権者教育だと考えます。学校校則、ルールの見直しに併せて、学校スタンダードも併せて取り組むべきじゃないかということを伺います。

以上です。

出典:目黒区議会会議録 / 議会中継(録画)

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