議会質問

2025年9月17日 松嶋祐一郎議員 令和7年決算特別委員会 決算総括質疑

2025年9月17日 令和7年決算特別委員会 決算総括質疑 松嶋祐一郎議員

日本共産党目黒区議団から令和6年度の決算の総括質疑を行いたいと思います。

1 区の財政運営と区民の暮らし支援

(1)区独自の暮らし支援の少なさ

本日の総括質疑では、この決算を振り返りながら、区の財政運営と区民の暮らし支援の在り方について伺います。特に区が過去最高水準の財源余力を持ちながら、その力が区民生活の実態に十分に生かされているかどうかという点です。

今、物価高騰で区民の暮らしが厳しい状況です。こういう中で、令和6年度の決算を見ますと、特別区税は528億円と過去最高水準、財政調整基金も433億円に積み増しされました。そのうち投資的経費は109億4,900万円と、前年から42.4%増と大きく伸び、学校更新、都市計画道路といった事業で占められています。

一方で、目黒区が物価高騰対策として計上した経費が37億円余です。その大半は国や東京都の財源であって、区の一般財源からの支出は僅か6億円にとどまりました。これに対して投資的経費109億円余が投じられているんですけれども、そのうち一般財源だけでも76億円と、暮らし支援に比べて10倍以上の規模になっています。区民生活の切実な状況に比べて、区独自の暮らしの支援投入はあまりにも少な過ぎるんじゃないでしょうか。区長の認識を伺います。

(2)財政調整基金の活用

2点目、財調基金の活用です。

財政調整基金が令和6年度末で過去最高の433億円に達しています。この財源を区民の暮らしのために生かすべきではないでしょうか。とりわけ物価高騰の影響を強く受けている低所得の区民に対してです。高齢者、子育て世帯、ひとり親世帯、単身高齢者、こういう層に給付、負担軽減、今年度の補正予算から来年度の当初予算にかけて計画的に支援を実施していくべきだと思うんですけれども、区長の見解を伺います。

(3)生活困窮の実態把握

3点目、物価高騰の下で生活困窮の実態把握をしてほしいということです。この実態把握なくして対策は打てません。

令和4年ぐらいから物価高騰が、異常な高騰が始まっているわけですけれども、生活保護の申請件数であったり、就学援助の認定者数であったり、国保滞納、または減免、家賃滞納とか、住居確保給付金の件数であったり、こういう数値がどういうふうに推移しているのかという部分で、やはり区民の暮らしの実態をつかんだ上で、きちんと予算の編成が行われているのかと。悪くなっているんであれば、そこにきちっと対策を講じる必要があると思うので、その点について検証しているのか伺います。

2 子育て・教育分野の支援

(1)学用品の無償化

4点目、区独自の物価対策、暮らし支援の充実という点で、具体的に提案をしていきたいと思うんですけれども、やはり私がここで言いたいのは、子育て、教育分野、この支援についてです。

学用品の無償化というところでは、品川区が今、大きく動き出して注目されているわけですけれども、本来やはり義務教育は、経済力に左右されることなく、全ての子どもに等しく保障されるべきです。この件を聞きたいんですけれども、本来答弁は教育長になるんですが、本日は御欠席です。

これまでも陳情審査なんかでも、文教・子ども委員会でも議論を重ねてきたんですけれども、やはりこの実施については首長による政治判断が大きいと思うんですね。品川区も区長の英断によって、この学用品無償化を進められました。目黒区においてもやはり区長がリーダーシップを発揮して、この学用品無償化を進めるべきじゃないでしょうか。区長の認識を伺います。

(2)夏休み期間の昼食提供

それから、子育て分野の2点目なんですが、夏休み期間の昼食提供についてです。

今、物価高騰で家計が厳しいわけですけれども、夏休みなど長期休暇中、学校給食がないために、子どもが昼御飯を食べられないという相談が全国的に増えました。私、区内の子ども食堂の方から直接お話を伺ったんですが、夏休み期間中、給食がない中で、ランチを一緒に作って食べるという企画で食の支援をしてきたが、財政的に継続できなくなったという声です。この夏休みランチ、近くの学童の子どもたちも多く参加し、さらに近隣からも大勢集まるなど、大きなニーズがあったと言います。しかし、用意していた食材が追いつかずに、財政的に厳しくなって、来年度はもう継続できないというお話でした。

子ども食堂を運営する方からは、夏休み中に子どもたちの食を支える取組を物価高で食材確保が大変な中で、自分たちは支えてきたんだと。しかし、本来こうした子どもたちの支援というのは、目黒区が責任を持って制度として行うべきことじゃないかというお話でした。

物価高騰で食の支援が求められている中で、夏休みなど、給食がない長期休業中に希望する子どもたちに昼食を提供する仕組みを区として実施すべきじゃないでしょうか、伺います。

(3)朝の居場所と食の支援

子どもへの支援について、3点目です。希望する子どもたちの朝の居場所、それから食の支援についてです。

共働き家庭にとっての小1の壁の問題です。特に朝の時間帯、保護者の出勤が早い場合に、子どもを家に一人残して出勤せざるを得ない状況が生じてしまいます。根本的には、親の働き方を柔軟にして、子育てと仕事が両立できる環境を社会全体で整えることが必要だと思いますけれども、すぐには改善できません。今まさにこの小1の壁で困っている家庭にとっては、子どもが安心して朝の時間に過ごせる居場所を確保してほしいという話なんです。

品川区では今年度から朝の預かりを区立小学校で始めた。午前7時半から学校内の多目的室を開放し、シルバー人材センターの方が見守る中で子どもたちが安心して過ごせる仕組みを整備しました。さらに、パンやおにぎりなどの朝食を無償提供する取組も始めたと。目黒区でも、子どもの安全・安心な居場所の確保、それから働く保護者を支えるためのこういう朝の居場所の提供と朝食の提供の仕組みを早急に導入すべきだと思うんですけれども、考え方を伺います。

(4)不登校児童への給食提供

それから、もう一点が不登校児童への給食提供です。

不登校の子どもたち、学校に行くこと自体大きな負担になっている場合がありまして、無理に登校を強いるのではなくて、子ども自身のペースを尊重することが大前提です。しかし一方で、授業には出られないけれども、給食だけだったら食べに行きたい、給食をきっかけに学校とつながっていきたいという、そういう児童も実際にいます。

ところが、現在の運用は、給食だけを食べに学校に行くということは原則認められていない。仮に認められたとしても、送り迎えに保護者の付添いが必要になります。親が仕事をしている家庭にとっては、現実的には難しい。結果として、希望する子どもが給食にアクセスできないという状況が生まれています。不登校の児童の支援という意味で、希望する不登校児童が給食だけでも気軽に利用できる仕組みが必要じゃないでしょうか。

目黒区は今、ファミリー・サポート・センター、シルバー人材センターなんかの人材派遣で、学童とか習い事の送迎サービスをやっていますけれども、こういう学校と自宅を結ぶ送迎支援、取組をできないでしょうか。

それと、不登校児童の学習支援施設、めぐろエミール、ここに通う子どもたち、給食提供はありません。ここにもやはり学校給食の提供をできないでしょうか。不登校児童に対する食の支援というのは本当に必要な措置だと思うので、伺います。

3 居住支援協議会と住宅支援の強化

それから、今度は物価対策で、居住支援の問題です。居住支援協議会と住宅支援の強化についてです。

令和4年から居住支援協議会が設立され、生活困窮者が地域で住み続けられるよう、支援の仕組みがスタートしました。大切な取組だと思います。

しかし、この間、異常な物価高騰で住まいに困難を抱える世帯が増えています。目黒区の居住支援の取組によって、この住宅確保要配慮者が実際に住まいの確保につながったのか、高齢世帯とのマッチングは進んでいるのか、実績はどうかというのを伺います。

4 介護・福祉事業者への支援

さらに、今度は介護、福祉事業者の支援についてです。

介護保険制度がつくられて25年ですが、全国的に介護基盤の崩壊が深刻化しています。特に訪問介護が報酬引下げによって事業所の倒産、撤退が相次いで、介護人材の不足が極めて深刻です。令和6年度を見ると、上半期だけで全国で倒産件数が過去最多。こうした国の介護改悪の影響が区内の事業所にも及んでいるはずです。令和6年度、区として介護事業所の経営や人材の確保の状況をどういうふうに把握しているでしょうか。

それと、介護支援の居宅支援のヘルパー、この人材不足は深刻です。人がいなくて自宅でサービスを受けられない高齢者の状況が生まれかねない。区民の生活を支える介護事業が成り立たなくなる、そういう危機感を持つべきです。この物価高騰と人件費の上昇で事業所が継続できるように、目黒区として独自の支援策を講じるべきではないでしょうか。光熱費、物価高騰分の補助、人材確保のための支援など、他の自治体の先行事例を踏まえて検討する考えかどうかを伺います。

5 区立保育園の給食調理委託

次に、保育園の給食委託化問題について伺います。

この間、目黒区では、区立保育園で給食調理の業務委託を進めてきました。ある園の中には、社員のスキル不足によって仕様どおりに給食を提供できない事態が生じています。提供時間に遅れる、区の栄養士が調理状況を確認しないといけないなど、現場の職員からも大変困っているという声が上がっているんです。

これは目黒区がこの間、民営化を強引に推し進めてきた結果、給食の質が担保できないという状況が生まれているということです。この問題、区としてどう対応して改善しているのか伺います。

6 9月11日の豪雨被害

それから最後です。豪雨の問題です。

9月11日の豪雨で被害に遭われた区民の皆様、事業所の皆様には心からお見舞いを申し上げます。区内各地での大きな被害が出ております。特に地下施設、地下店舗では、あっという間に水が流れ込んで、商品や設備が水没するなどの被害が生まれています。

私も現地を見てきまして、お話を聞きました。地下のお店なんですけれども、事前に目黒区から周知もなく、備えができなかったとか、土のうの用意もなく、あっという間に床上浸水したとか、被害を受けたのに、いまだ目黒区からは調査や見回りが来ていないという声が相次いでいました。そこで3点伺います。

(1)豪雨対策下水道緊急プラン

まず1点目が、豪雨対策下水道緊急プランについてです。

近年、気候危機によって豪雨の激甚化が全国的に進んでいます。時間80ミリを超える豪雨の観測回数は右肩上がりに増え、いわゆるゲリラ豪雨、線状降水帯の出現、熱帯低気圧の強大化、この豪雨対策がまさに喫緊の課題です。区内でも自主避難所が繰り返し開設されるなど、区民生活を脅かす事態が生じているわけです。

東京都では、豪雨対策下水道緊急プランに基づいて工事が進められています。9月11日の豪雨では、これまで呑川であったり、蛇崩川の工事というのがどの程度役に立ったのか。逆に、工事をしている関係で、雨水の排出に支障を来したり、影響があったんじゃないかというのは区民から心配の声がありました。これは東京都の事業であるんですが、区民の安全に直結する問題として、区としてもしっかり確認、検証を行う責任があると思います。区として東京都のこの下水道対策のプランの進捗状況と、今回の豪雨被害との関係についてどのように把握し、評価しているのか伺います。

(2)事前周知と備えの不足

2点目が、事前周知と備えの不足のことです。

地下店舗事業者に対する情報提供、土のうや止水板などの備えの支援については、知らなかったという声が多かったです。こんなに水がここに来るとは思わなかったという声もありました。やはり目黒区はこのリスクが高い住宅とか店舗に備えの周知が事前に十分に行われていたのかと。それから、建築の際の助言であったり、土のうや止水板の補助とか、そういう対策を周知して備えができたことがあると思うんです。今回のケースを受けて検証し、今後に生かすべきじゃないか、伺います。

(3)被害店舗への支援策

それから3つ目が、被害店舗への支援策です。

今回、豪雨では住宅だけじゃなくて、地下店舗や事務所とかが大きく被害を受けました。商品とか在庫が水没し、冷蔵庫やショーケース、厨房機器なども甚大な被害を受けております。営業ができないという切実な声も聞きました。

こういう被害、地域経済に大きく影響を及ぼしているわけですけれども、やはり区として実態把握を早急に行って、設備更新、修繕の補助であったり、国や東京都の整備融資、中小企業支援の橋渡し、それから家賃の減免、テナント家賃の減免とか、税制上の猶予であったり、営業再開を後押しする具体的な支援策を講じるべきではないでしょうか。現時点での目黒区の方針を伺います。

以上です。

再質疑

財政と駅前大型再開発の再点検

財政のところなんですが、財調基金でいうと433億と過去最高で、取り崩したと言うんですけれども、結果的にはやはり積み上がっているという状況ですし、民生費の問題でも、やはり義務的経費ですから、それは区の裁量で増やしたというのは限られているわけで、これ監査意見書に書いている部分で言うと、物価対策として区が独自に一般財源から投じたのは6億だと。一方で、投資的経費は76億円充てていますと、これ監査意見書に書いているわけですよね。ですから、それを比較して、やっぱり少ないんじゃないかと。

この間の議論で、今後、貯金が底をつくと、投資的経費、学校の施設整備、それから駅前の再開発等、それから区民センター、そういうものがあって基金が底をつくとかそういう話で今議論がされているわけですけれども、やはり先ほどの質疑を聞いていても、ゼネコンでも今後のお金がどれぐらいかかるか見通せないとかという話の中で、学校施設更新計画も状況を踏まえて計画の見直しの可能性があるという答弁がありました。

やはりこれは、私も優先順位だと思っているので、それは、学校施設は更新を順番にやっていかなくちゃいけないんだけれども、例えば自由が丘駅前であったり、中目黒の駅前大型再開発という部分については、手法とか規模、工程、これは再点検が必要だし、あるいは区民参加で、こういうやり方についても、凍結や縮小を含めて、住民と一緒に検討していくという必要があると思うんですね。その点について伺います。

学用品の無償化と憲法の理念

それから、学用品の無償化についてです。答弁で、一般的に何でもかんでも無償ではないと区長はおっしゃいました。品川の区長さんの令和7年度の所信表明、施政方針演説を聞くと、憲法26条を引用しているんですね。教育は本来、経済状況にかかわらず、誰もが等しく無償で受けられるべきということを言って、この無償化に踏み出しているという話です。だから、給食費や補助教材費の無償も含めて、品川区では憲法の精神でやっていると。だから、目黒区としても、子どもたちに学びを経済的不安なく保障するために、この憲法の理念をどのように受け止めて、今後その予算編成に反映させていくのかというのは、区長の考えを聞いておきます。

夏休み中の昼食提供と子ども食堂への支援

それから、夏休み中の昼食提供についてですが、区としてはやらないという話だったんですけれども、せめて、やっぱり夏休み中に一生懸命昼食を提供したり、夏休みランチということで企画を立ててやっている子ども食堂の皆さんが、財政的にこれは物価高でやれないという状況があるわけですから、区としてやれなくても、そういう団体とか、そういう支援をしている人たちへの間接的な支援であったり、場所提供であったり、こういうことはやっぱりできるんじゃないかと、やるべきじゃないかというふうに思うんですけれども、改めて伺います。

若者・単身世帯への家賃補助

それから、住宅問題です。セーフティネット住宅の制度、国の制度は、登録住宅も含めて本当に少ない。目黒ではゼロに等しいと。そういう登録制度がない中で、家賃低廉化も入っていかないわけですね。だから、この家賃補助というのは、私は、セーフティネット、本当に居住支援で大事だというふうに思っていまして、今、目黒区での高齢者世帯やファミリー世帯に加えて、物価高騰で苦しむ若者世帯、単身世帯への家賃補助制度を導入すべきじゃないかというふうに思うんですけれども、改めて伺います。

保育園給食の直営と調理職員の採用

それから、給食の調理委託、区立保育園の問題です。この給食調理委託の話は、やはりさっき答弁にもありましたけれども、技能系職員といわれる給食の調理員の退職不補充の方針があるんですね。実際その委託化でやっぱり弊害が現場で起こっているわけです。ですから、この方針自体、やっぱり見直すべきじゃないか。技能系の職員をきちんと採用して、目黒区全体の給食の質を向上させる、これをやらないと、現場の職員の技能とか経験の蓄積がなくなっちゃう。直営の公立園の給食というのは、目黒区全ての給食の質の基準というか、質を担保するものだと思うので、やっぱり委託化によってそれを失っては、壊してはいけないと思うので、やはりきちっと職員を採用して、直営を守っていくという方針を堅持してほしいと思うんですけれども、いかがでしょうか。

以上です。

出典:目黒区議会会議録 / 議会中継(録画)

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