議会質問

2025年11月20日 松嶋祐一郎議員 令和7年第4回定例会 一般質問

2025年11月20日 令和7年第4回定例会 一般質問 松嶋祐一郎議員

私は、日本共産党目黒区議団の一員として、区政一般について大きく4点質問します。

1 不登校児童・生徒への支援

大きな1点目は、不登校児童・生徒への支援についてです。

今、不登校の小・中学生は全国で35万人を超え、過去最多を更新し続けています。これは一部の子どもの問題ではなく、社会全体の在り方、教育の在り方が根本から問われている重大な事態ではないでしょうか。

目黒区でも同様に、不登校児童・生徒が増えています。区が12日に公表した資料によれば、令和7年度前期の不登校児童・生徒数は、小学校で129人、中学校で144人、合わせて273人に上り、年々増加し、高止まり傾向が続いています。

こうした背景には、国がこの間、進めてきた全国一斉学力テストの再開や、行き過ぎた競争の強化など、子どもにも、教員にも、大きなストレスを与えてきた教育政策があります。

子どもたちからは、学校が忙し過ぎる、先生が忙しそうで相談できない、こういう声が上がり、教員の精神疾患による休職も増加しています。学校が子どもにとっても、教員にとっても、息苦しい場になっているのではないか、こうした現場の声を真剣に受け止め、教育行政の在り方を問い直す必要があります。

あわせて、様々な理由で心が折れ、傷ついた状態にある不登校の子どもたちが安心して休める場所、自分のペースで回復できる環境を整えることが急務です。区としても、学校に行けなくなった子どもたちが、学校の中にも、学校の外にも、安心して過ごせる居場所を増やし、必要に応じて学習支援につなぎ、保護者が相談しやすい環境を整えること、そのための区独自の取組を今こそ強めるべきだと考えます。

以上の問題意識から、以下3問伺います。

(1)不登校児童・生徒への学びと安心の場の整備

まず、1つ目として、不登校児童・生徒への学びと安心の場の整備について伺います。

ここでは小さく3点質問します。

ア 小学校内別室の標準整備

1点目は、小学校内別室の標準整備についてです。

不登校や行き渋りの児童・生徒が増える中で、学校とのつながりを保ちながら、安心して過ごせる校内別室の整備が求められています。しかし、現在、区内の小学校で校内別室を整備しているのは、鷹番と不動の2校のみです。

スクールカウンセラー室の一時利用は予約制で、子どもが行きたいと思ったときに継続して利用できる仕組みになっていません。保健室や図書室を代替的に使うケースもありますが、本来の目的からすれば、子どもが日常的に安心して過ごせる場とは言えません。

校内別室は、教室に入りづらい児童が学校とつながり続けながら安心して過ごせる専用スペースで、不登校の初期段階の支援に重要な役割を果たします。行き渋りの段階から学校とのつながりを絶やさないことは、不登校の長期化を防ぐ上でも極めて重要です。全ての小学校への校内別室の設置と、スクールカウンセラーなど専門職を含めたスタッフの配置を進めるべきだと考えますが、見解を伺います。

イ 「めぐろエミール」の利用条件の緩和

2点目は、めぐろエミールの利用条件の緩和です。

不登校児童・生徒の支援拠点であるめぐろエミールは、学習支援や心理的支援など非常に重要な役割を担っています。一方で、利用開始までの手続が煩雑で、保護者や子どもにとって大きな負担になっている実態があります。

現行では、長期の欠席であることなどの要件があり、さらに利用に当たっては、面談や見学、学校長の許可申請など複数の手続が必要です。申込み後にも再度面談を行うなど、利用開始までに時間と手数がかかり、保護者が何度も足を運ばなければなりません。

不登校の子どもは、体調や気持ちの波が大きく、行けると思ったそのタイミングを逃さないことがとても大事です。登録したその日から利用できる仕組みや、行き渋りになった段階からの単発での利用など、子どもの状態に応じた柔軟な運用が必要だと考えます。

めぐろエミールについて、登録即日の利用や単発利用が可能になるよう運用を改善するとともに、学校とエミールの間で子どもの様子や状況を丁寧に共有し、スムーズに利用につながる仕組みを整えるべきだと考えますが、見解を伺います。

ウ 区有施設を活用した公的な子どもの居場所の常設

3点目は、区有施設を活用した公的な子どもの居場所の常設についてです。

現在、区としては、めぐろエミールにおいて学習支援や心理的支援を行い、不登校の子どもたちが安心して通える場を提供しています。しかし、あくまでも学習支援を中心とした居場所です。不登校に至った子どもたちは、学習以前に様々な背景や傷つきが重なり、まずは心が休まる場所、安全にいられる時間を必要としている場合が少なくありません。

今、エミール以外にも、子ども若者部による子どもの居場所創設事業として、コーポ目黒本町の空き施設を活用し、地域子育てふれあいひろばと放課後居場所事業を展開する計画がありますが、これは放課後時間帯のみの実施であり、不登校の子どもが日中に居場所として利用することは想定されていません。だからこそ区として区有施設を活用し、不登校児童・生徒が日中でも安心して過ごせる公設の子どもの居場所を常設することが必要だと考えます。

学習だけではなく、様々な理由で心が折れてしまった子どもたちの心の傷を癒やすため、ただ安心して過ごすことができる場所として位置づけることが重要です。区として、そうした公設の子どもの居場所の設置について検討を進めるべきだと考えますが、伺います。

(2)フリースクールへの支援拡充

次に、2つ目として、フリースクールへの支援拡充について伺います。

不登校児童・生徒の増加に伴い、学校外の学びの場や居場所を求めて、フリースクールを利用する家庭が増えています。

東京都は、フリースクール等の利用料に対して月額上限2万円を助成していますが、目黒区では独自の上乗せ助成を実施していません。区内のフリースクールでは、月額5万円~6万円程度の費用がかかるケースもあり、東京都の補助を受けても三、四万円の自己負担が生じます。経済的な負担の大きさから、通わせたくても継続的な利用が難しい家庭も少なくありません。

一方、品川区では、都の助成に加え月額2万円、葛飾区では月額1万円、港区でも月額2万円を上限とする区独自の上乗せ助成を行うなど、経済状況にかかわらず支援を受けられる仕組みづくりが進んでいます。

不登校の子どもにとって週1回だけの限定的な場所では十分な回復支援とはならず、継続的な居場所の確保が欠かせません。家庭の経済状況によって子どもの居場所や、学びの選択肢が左右されてはなりません。目黒区としても、こうした他区の取組を踏まえ、不登校児童・生徒が必要な支援を継続して受けられるよう、区独自の上乗せ助成制度の創設を検討すべきと考えますが、伺います。

(3)発達特性に応じた支援のための検査体制の拡充

次に、3つ目として、発達特性に応じた支援のための検査体制の拡充について伺います。

不登校になる理由は、子どもにとって様々ですが、発達障害や発達特性を持つ子どもが不登校に至る割合が高いことは、専門家からも繰り返し指摘されています。

信州大学の本田秀夫教授は、問題は子どもではなく、画一的な学校システムとの相性の悪さにあると述べ、子どもの心の健康を第一に置いた支援の重要性を強調しています。しかし、発達障害や学習障害は外見からは分かりにくく、保護者であっても気づきにくい場合もあります。

現在、区のめぐろ学校サポートセンターでは教育相談を行っていますが、支援開始までに2か月以上を要するケースもあるなど、人員体制の不足が課題になっています。

また、提供されているのは主に心理的支援であり、医療的診断や発達検査には十分につながっていません。民間医療機関で検査を受けようとすると数万円の実費費用がかかり、経済的な格差が支援の格差に直結しています。

実際に検査につながった保護者からは、医療や支援につながり、これまで見えなかった我が子の特性が分かった、不登校の理由がようやく理解できてほっとした、どう支援すればいいのか方向性が見えたといった声もあります。

子どもの発達特性を正しく理解し、その子に合った支援を行うためには、教育相談から区が実施する発達検査、心理検査へ確実につながる体制を整え、必要とする子どもが経済状況に左右されず検査を受けられる仕組みが不可欠です。こうした体制整備を進めるべきと考えますが、見解を伺います。

2 支援を望まない、困難な課題を抱える高齢者への福祉的支援

大きな2点目は、支援を望まない、困難な課題を抱える高齢者への福祉的支援についてです。

近年、地域の中で支援を拒みながらも、明らかに生活上の困難を抱えている高齢者の存在が大きな課題となっています。

ひとり暮らしや身寄りのない高齢者が増える中で、認知機能の低下、精神的な問題を抱えつつも、自分は困っていない、支援は要らない、支援を拒否する事例が少なくありません。自宅がいわゆるごみ屋敷と化し、近隣との関係が悪化しているにもかかわらず、本人は生活に問題はないと主張し、福祉的支援を受け入れないケースもあります。

地域包括支援センターや保健師が粘り強く関わっても改善が進まず、地域住民からは、行政は何をやっているのか、早く対応してほしい、こういう声が上がり、SNSやオープンチャットなどで騒ぎになる事例も見られます。

こうした支援を望まないが、生活上の課題が明らかな高齢者に対して、区としてどのような考え方、支援の基本方針を持っているのか、さらに地域包括支援センター、保健所、福祉部門、そして町会・自治会や民生委員など地域の多様な主体とどのように連携し、支援の仕組みを強化していくのか、現状と今後の方向性について伺います。

3 中小企業支援と商店街振興

大きな3点目は、中小企業支援と商店街振興についてです。

(1)エネルギー価格高騰への実費補助の創設

まず、1つ目として、エネルギー価格高騰への実費補助の創設について伺います。

物価・エネルギー価格の高騰が長期化する中で、商店街や中小事業者にとって、電気、ガス、燃料などの固定費の負担が、事業継続に直結する深刻な課題となっています。

目黒区では、融資支援金など資金繰りを支える施策はありますが、光熱費や燃料費そのものを軽減する実費補助はなく、現場からは融資ではなく、かかった経費そのものへ直接支援をという切実な声が寄せられています。

江東区では、水道光熱費や燃料費の負担額に応じた補助制度を導入し、事業者の負担軽減に一定の効果を上げています。

融資や貸付けに偏らず、実際に発生した経費への直接的な支援が求められているのではないでしょうか。目黒区としても、商店や中小事業者に対して、水道光熱費、燃料費など実費に応じた補助制度を検討し、事業継続を支えるべきと考えますが、見解を伺います。

(2)商店街に対する事務支援

次に、2つ目として、商店街に対する事務支援について伺います。

自由が丘駅や学芸大学駅周辺のような大規模商店街では専任の事務局を設けることができますが、小規模商店街では会長や役員が本業の合間に会費の集金、補助金申請、加入勧奨など様々な事務を担っているのが実情です。

こうした状況は、役員の負担増や担い手不足の大きな要因となり、商店街活動の継続性にも影響を与えています。まずは、小規模商店街における事務負担の実態を丁寧に把握し、その上で事務支援の仕組みの導入や運営負担を軽減する新たな支援策を検討すべきと考えますが、伺います。

4 めぐろ防災フェスタにおける自衛隊との関係

大きな4点目、めぐろ防災フェスタにおける自衛隊との関係についてです。

11月2日に開催されためぐろ防災フェスタ、開かれまして、私も参加しました。当日は、自衛隊五反田募集案内所も参加する中で、子どもたちに16式戦車、12式地対艦誘導弾、19式装輪自走155ミリりゅう弾砲などの兵器を描いたカードのシールを配布していました。

区民からは、防災行事の趣旨にそぐわないのではないか、子どもに軍事を親しませる内容ではないかといった疑問や不安の声が上がっています。

防災フェスタは、災害時の備えを学ぶための行事であり、本来の目的は防災・減災の啓発です。その中で本来の戦闘装備を前面に出した展示や兵器を描いたカードの配布を行うことは、防災の名の下に自衛隊の軍事的役割をアピールする場になってしまうおそれがあります。

さらに、今、国政レベルで台湾有事を存立危機事態になり得ると総理が国会で述べ、長射程ミサイルの配備を加速し、軍事費の国内総生産比3.5%への引上げまで視野に置くなど、軍事力強化に大きくかじを切っている中で、地域の防災行事が自衛隊のPRの場となり、子どもに兵器を刷り込むような展示が行われることは、なおさら慎重にあるべきだと考えます。

そこで、2問伺います。

(1)自衛隊の出展内容の事前確認

1つ目として、防災フェスタにおける自衛隊の出展内容について、事前に区として確認や承認を行っていたのか、行っていたのであれば、その内容と基準について伺います。

(2)子どもへの兵器シール等の配布

2つ目として、子どもに対し兵器を描いたシールやカードを配布していたことについて、目黒区としてどのように認識しているのか、防災行事の趣旨に照らして問題はなかったのか、それとも課題があったと考えているのか、区としての見解を伺います。

以上、私の壇上からの質問を終わります。(拍手)

再質問

再質問をさせていただきます。

発達検査:教育委員会と福祉部局の連携

まず、今、教育委員会からの1点目の御答弁のところで再質問なんですが、発達の検査の体制の部分でお伺いしたいんですが、これは今現在こうした発達障害、発達特性を持つ子どもさんがなかなか検査や、そういった医療的な部分につながるのが難しいというような実態があって、区の中でそうした発達検査とか、そういうのも実際に福祉部局のほう、福祉のほうでやられているというのを認識しているんですけども、そういう部分でやはり連携を取って検査を拡充するとかということで、やはり教育委員会と福祉の部局が連携してやるということが大事じゃないかなというふうに思うんですけども、そういう部分の取組についてどうかというのを一つ伺っておきます。

公設の子どもの居場所の常設

それから、もう一つ不登校のところで、区有施設を活用した公的な子どもの居場所についてです。

今、御答弁いただきまして、めぐろエミールの活動内容、東根住区センターでの学習支援をやったとか、新たな南部地域でその整備をしていくんだというような説明がありました。

しかし、これらはいずれもエミールで学習支援というのが中心で、不登校になった後につながる相談支援の場所ですよね。エミールというのは、さっきも言いましたが、利用するのにやはり複数の手続が必要であって、行き渋りになっている初期段階の子どもさんが今日、行きたいと言っても、すぐに行ける場所にはなっていないと。児童館というのがあるじゃないかということですが、実際、日中は子どもさんは学校に行っています。不登校の子どもさんが行って、独りぼっちで過ごす。指導員さん、そこにいるスタッフも見守るだけというようなことになって、やはり専門的なスタッフが継続的に関わるというわけではなくて、安心して過ごせる居場所というふうには、そういう環境とは言えないんじゃないかなと思うんですね。

現実として、学校にも行けない、エミールにも行けない、そういうときに子どもが今日はここへ行こうと思って行ける公設の居場所というのが目黒にないと思うんです。不登校の子どもに必要なのは、何か頑張る場所でも活動に参加する場所じゃなくって、何もしなくていい、ただ安心して過ごせる、そういう回復の場所だと思うんですね。

子ども条例の第15条に、子どもの居場所づくりのために公共施設の活用と、条文にうたわれています。教育委員会だけじゃなくて、やはり区長部局も含めて、ここをきちんと対応してほしいんですね、今切実ですんで。学校にもエミールにも行けない子どもさんに、安心して過ごせる日中の公設の居場所、区有施設を活用して常設する考えはないのかということ、これは区長部局に聞きたい。区長に聞きます。

高齢者支援と地域の理解

次に、高齢者への福祉的支援です。

今、答弁では、アウトリーチによる継続支援や重層的支援会議で庁内連携、粘り強い取組を行うということが示されました。この取組自体は評価します。

しかし、現場でその働きかけが、区が頑張っているということが地域の人に見えづらく、行政は動いていないんじゃないか、何をやっているんだと、こういう声が上がって、不安や不満が増幅しているという実態があります。

公共のベンチを長時間利用しているとか、目に見える行動がある場合に、やはり区民から感情的な反発が生まれやすくて、どこかに行ってほしいとか、そういう排除的な言葉も出ているのが現状です。公共空間の秩序を維持するというのは当然大事なんですけども、支援が必要な人が地域から排除される、こういう空気が強まることも、またとっても危険だと思うんですね。実際に、追いかけられたり、怖い思いをしたということも、私、聞いています。地域の緊張が高まっているということを深刻に受け止める必要があります。

かつて、渋谷区で、バス停で夜を明かしていた高齢女性が邪魔だということで命を奪われる本当に痛ましい事件が発生しました。この排除の空気が暴力に転化した例で、こういう悲劇を二度と起こしてはならないと思うんですね。

目黒区として、やはり支援が必要な方の人権を守りつつ、地域住民の安心・安全も確保するために、地域への情報提供、理解促進、これをどのように進めるのかと。排除の空気を生まないために、今後どのようにそういうケースについて取り組むのかという区の認識を伺います。

防災フェスタでの自衛隊の配布物

それから、自衛隊との関係、防災フェスタのところです。

私たち災害時に自衛隊の協力は不可欠だと思っておりまして、災害派遣活動は当然認めています。しかし、一方でこの防災訓練、防災フェスタと称して軍事的な演習、こういう表現が持ち込まれるということは、これは反対です。

今回、区は戦車や誘導弾といった軍事兵器の子どもへのシール配布は問題ないと、区民の理解協力を得ることにつながるとか、否定することはないというふうに答弁しているんです。

でも、どう考えても地域防災と、この戦争、弾薬の武器とか、これは関係ないと。自衛隊の災害時、この協力、これを評価する区民もたくさんいらっしゃるんですけども、防災と関係のないこういう軍事的コンテンツを子どもに配っているということになって、それ、おかしいんじゃないかと、そういうことで混乱とか不信を招いて、自衛隊の災害派遣活動に対する理解さえ損なう結果になりかねないと思うんですよね。だから、区としてこういうことはやめてください、防災フェスタにそぐわないというふうに、きちっと明確に伝えるべきだ、そう表明するべきだということを聞いているんですね。伺います。

以上です。

出典:目黒区議会会議録 / 議会中継(録画)

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