議会質問

2026年3月10日 松嶋祐一郎議員 子どもの学びと体験格差の是正について

2026年3月10日 令和8年予算特別委員会 予算総括質疑 松嶋祐一郎議員

子どもの学びと体験格差の是正

私からは、子どもの学びと体験格差の是正について伺います。これについては、子どもの居場所とか都市整備、それから教育、また区有施設なんかも関わるので、総括質疑で聞かせていただきます。

(1)体験格差への課題認識と具体策

物価高騰で近年、家庭の経済状況によって子どもが得られる学びや体験の機会に差が生まれる、いわゆる学びの体験格差が社会問題になってます。目黒区でもその一端を感じる場面があります。例えば、私の地域で商店会が実施する無料でハロウィンイベントというのがあるんですが、非常に地域の多くの子どもさんが参加をされておりました。また、区内では、子ども食堂の取組も次々と広がっていて、多くの子どもさんが、家庭が利用されているということです。

誰でも無料で参加できる企画には多くの子どもが集まる一方で、家庭の経済状況によって参加できる体験に差が生まれてるんじゃないか、そういう問題意識を持っています。

区は、子ども総合計画の策定に当たって、子どもの生活実態について調査を行っています。この調査では、保護者約2,200人、子ども約3,000人から回答が寄せられており、区内の子どもの生活環境や子育て環境の実態が把握されています。調査を行ってる点は重要ですが、問題は、その結果、具体的な政策にどこまで結びついているかということです。

そこで、まず伺います。子ども総合計画策定に当たって実施した調査の結果を踏まえて、家庭の経済状況による学びや体験機会の格差について、区はどのような課題認識を持っているのでしょうか。その課題を解消するためにどのような具体的な施策を進めていく考えなのか、区の見解を伺います。

(2)区独自の給付型奨学金制度

2点目です。学びの格差についてです。

近年、大学進学に係る学費や生活費の負担は大きく、家庭の経済状況が進学機会に影響する状況が指摘されています。とりわけ東京では教育費の負担が高く、進学を希望しても、経済的理由で進学をためらう家庭があります。

現在、目黒区にも奨学金制度はありますが、貸付型が中心であり、返済を前提とした制度です。そのために、経済的に厳しい家庭にとって利用しにくいんじゃないかなと思っております。

こうした状況の下で、自治体が独自に給付型の奨学金制度を設けて、国の制度を補完する動きも広がっています。例えば中野区では、区独自に給付型の奨学金制度を実施し、大学などへの進学を支援しています。教育の機会均等という観点からも、自治体の役割が重要です。

そこで伺います。目黒区としても、家庭の経済状況によって進学機会に差が生じないように、区独自の給付型の奨学金制度を創設すべきではないか。区の見解を伺います。

以上です。

再質疑

プレーパークなど体験機会の創出

では、子どもの体験格差について再質問します。

今回、定例会では、一般質問で我が会派からも都補助を活用したプレーパークなどの子どもの居場所づくりの充実なんかも提案させていただきました。東京都で子どもの体験活動や遊びの機会を広げるため、区市町村を支援する補助制度が設けられており、プレーパーク、遊び場づくり、子どもの体験活動の創出などを後押ししています。

今回、一般質問の中では、この補助金を活用した子どもの遊び場の整備について質問したわけです。答弁では、自治体が事業主体となること、委託の在り方や安全面への配慮、運営体制の確保、さらに補助が時限的であることなど、慎重に検討すべき課題があるという説明でした。

こうした点については、事業を進める上で重要な視点であることは私も認識してます。しかし、家庭環境によって子どもの遊びや体験の機会に差が生まれている、いわゆる体験格差が指摘されてる中で、自治体として環境を整えていくということは重要じゃないでしょうか。課題があるからこそ、早い段階から検討や試行を進めていくことが必要だと考えます。

現在、目黒区内で継続的に子どもが自由に遊べるプレーパークというのが限られているんですね。また、区が実施した基礎調査、先ほどの調査では、「日頃子どもを見てもらえる親族や知人がいずれもいない」と回答した家庭が約4分の1に上っている。家庭だけでは子どもの生活や遊びを支え切れない状況がある中で、地域の中で子どもが安心して過ごせる居場所や遊び場の重要性は高まっているのではないでしょうか。

また、地域によっては、こうした遊び場にアクセスする機会が十分とは言えない状況があります。これも基礎調査ですが、子どものいる家庭同士の交流が豊かだと感じている割合は4割にとどまって、地域の中で子どもが交流できる機会が十分とは言えない状況もうかがえます。こうした状況を踏まえると、区としても子どもの遊び、体験の機会を広げていく取組が求められていると思います。

今年度、予算案で菅刈地域における公園を活用したプレーパークの整備、屋内型の子どもの居場所づくりの検討を進め、令和8年度、運営方針の作成、プレーパークの実証実験など、様々行うとされています。

改めて伺うんですが、2点。第1に、都の補助制度の活用、これも視野に入れて、まずは実証実験とかモデル実施などで区として具体的に一歩踏み出すべきではないでしょうか。

そして、第2に、プレーパークなどの取組では団体の要件があるということですけど、地域団体、NPOなんかも運営に関わる事例が見られますので、委託の在り方も含めて、地域団体や関係者が参画できるような制度設計について検討すべきではないか伺います。

区施設の子どもの利用料の負担軽減

それから、2つ目、子どもの体験格差と区施設の利用料について伺います。

体験格差の是正というところでは、自治体が運営する公共施設で子どもがスポーツや文化・学習体験に触れることができる重要な場です。他の自治体では、体験格差解消を目的とした公共施設の利用料の見直しを進める動きが出てます。

例えば、品川区は18歳以下の区民を対象に、区立プールや体育館、文化施設など、15施設の個人利用料を子どもの部分を無償化する方針を示し、そのための経費として約3,000万円を計上したと報道がありました。台東区でも、区立の文化施設の利用料を18歳以下は無料とする取組、こういう動きは、子どもの体験機会を広げるために自治体が果たす役割を示すものではないかと思います。

そこで伺いますが、体験格差解消という観点から、区立体育施設やプール、こういう施設について、減免とか、負担軽減の在り方を検討すべきではないでしょうか。

給付型奨学金制度の創設

次に、奨学金制度について質問します。

学費が非常に経済的負担になっているというところで、文科省の調査で、大学進学の初年度費用は、国立大学でも約80万、私立大学では平均、約140万円程度に上ります。さらに、生活費を含めれば、年間200万円を超える負担となるケースもあり、家庭の経済状況が進学機会に影響する状況が指摘されています。

そこで、現在の目黒区の奨学金制度、先ほど聞いたんですが、私立高校入学時の貸付けということで、上限が30万、採用予定人数が5人ということです。非常に狭いというか、少ないということだと思うんです。現在、本当に社会問題になっている大学進学に係る費用、これについて、やはり区としてきちんと対応できてないと思ってます。

現在の奨学金制度は、運用、ちょっと今どうなっているかというのも改めてちょっと区から聞きたいです。

それから、中野区の区独自の給付金制度の話をしましたけども、これは大学、短大、専門学校などの進学を対象にしていて、国の給付型の奨学金に自治体が上乗せをする形で支援をする制度です。また、所得基準も低所得世帯だけではなく、中間層までを対象とした制度設計になっていまして、このように自治体が国の制度を補完しながら教育機会を支える取組が行われるということです。

ですから、目黒区としても、こういう現行の貸付制度の見直しと併せまして、区独自の給付型奨学金制度の創設ということを検討すべきではないでしょうか。見解を伺います。

以上です。

再々質疑:奨学金の利子補給制度

奨学金の部分だけ聞きます。

目黒区の今の奨学金制度、私立高校の入学時の貸付けというところが非常に狭いというところで、今どういう運用かというのをちょっと確認したかったので、そこだけ確認と、それから今、大学進学の給付型の奨学金が自治体独自で生まれてきているということ、これは非常に私は大事な部分だと思ってます。

本当に学費が高いですから、物価も高いし、そういう中で、大学進学では今現状、日本学生支援機構の奨学金を利用してる学生が多くて、その中には利息がついている貸与型の奨学金、これが本当に大学を卒業してからも物すごい足かせになって、若い人を苦しめていると。これは今、本当に社会問題だと私は思ってます。

目黒区で今、中小企業の支援として、金融機関から融資に対する利子補給制度を実施されてますよね。区として利息負担を軽減するという政策手法が既に用いられていると。先ほども教育は将来への投資という話がありました。企業支援と同様に、学生の学びを支える観点から、奨学金の利息部分について自治体が支援する仕組み、言わば奨学金の利子補給制度、こういうものを検討してはどうかというふうに思うんですけど、給付型制度の検討と併せて、こういう段階的な利息の補給ということも検討すべきでないかと思うんですけど、区の見解を伺います。

以上です。

出典:目黒区議会会議録 / 議会中継(録画)

あなたのための生活相談・法律相談 JCP目黒区議団の実績
ページトップへ