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■290号 住まいは福祉,住まいは人権
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安全安心な住まい
マンションなど建築物の耐震設計偽装事件は、住宅供給を民間企業に委ねることで、いかに大きなリスクを消費者に負わせるかをあらわにしました。欠陥住宅を再生産しない、安全で負担可能な住居費で住める住宅を供給することこそ政府と自治体のしごとです。
「住宅基本法」はどこへ
ところが、政府が国会に提出しようとしている「住宅基本法」は、現在の高い家賃や重い住宅ローン負担の軽減や公共住宅の充実、高齢者や障害者にたいする居住差別の是正、住民参加の街づくり・居住支援といったことには触れず、もっぱら市場まかせで、ディベロッパーやハウスメーカーの要望である建替えによる「住宅ストックの形成」に重点が置かれています。
方向がちがう
すでに2005年政府・与党は、住宅関連法の一部改正を行いました。それぞれの主な問題点はつぎのとおりです。
�仝�営住宅法…公営住宅管理主体の拡大・民間化(指定管理者制度の活用)、住宅行政の主体を市町村に移す、家賃収入補助は廃止(三位一体関連)。
�⊇斬雍睛燦�庫法…公庫廃止・独法化(07年4月)により住宅ロ−ンの直接融資から民間金融機関支援へ(証券化支援と融資保険業務)。
�E垰垪得元々祝 鳥饂最箋僂農�府貸付金の繰り上げ償還、民間誘導と既存賃貸住宅の有効活用(機構は定期借家制度の導入をかかげる)。
�っ亙�住宅公社法…公営住宅の管理権限代行に係わる設立団体の認可および解散規定の整備。
住宅の市場化
2006年はさらに住宅政策の大本を変えようとしています。民間にできることは民間にという「構造改革」に沿って、国が公共住宅政策から撤退する流れ、住宅の市場化の促進、都市再生機構の民営化の流れです。
政府・財界は、住宅の市場化をねらい、不動産商品として住宅の流通を活性化しようとしています。
国と自治体の責任
本来「住宅基本法」は、国民の居住の安定を図るうえで国や地方自治体の責任を明確にすることが大事です。
今、公共住宅は足りているのかどうかという問題で、政府のやり方は、住宅ストックは十分にあるから公営住宅の新規建設はしないというものです。入居者資格要件を厳しくして住民は追い出し、公団住宅も新たな賃貸住宅は増やさないで民間に任せるというのがこれからの方向です。
公共住宅は不足
しかし公営住宅の入居資格者を対象にすれば240万戸足りないのであり公共住宅は充足していません。現にたいへんな応募倍率をみれば感覚的にわかります。
今こそ公共住宅の拡充を図るべきです。また、住宅金融公庫の廃止や公営住宅法の改悪とともに、都市再生機構の焦げ付き債務を解消するための法改悪を行いました。公共賃貸住宅の収入は黒字なのに、それを居住者に還元するのではなく開発見込みのない土地を膨大に買った債務の穴埋めにし、都市再生事業に投資するのが実態です。
東京都は改悪を先行
東京では、石原都知事になって住宅政策の改悪を国に先行して推進してきました。
東京構想2000(公営住宅制度の抜本改革)、住宅政策審議会答申、住宅マスタープラン、新規都営住宅の建設中止、家賃減免制度「改正」、10年期限付き入居制度導入、使用承継制度「改正」、管理人事務所廃止と巡回管理人制度、民間活力(PFI)の活用で用地の有効活用、住宅予算の半減、住宅局の廃止(都市計画局、建設局と統合)などです。入居基準の縮小、資産の把握、収入超過者対策、期限付き入居制度の導入などを通じて、高齢者、障害者、母子世帯、ホームレス、DV被害者、犯罪被害者に入居を限定していこうとしています。
目黒に公共住宅を
目黒区の場合、住宅政策の遅れと変質の先取りは、異常なほどです。公共住宅率(全住宅数に対する公共住宅数の比率)は、23区内で最低です。区営住宅は10団地334戸、区民住宅は15団地208戸、都営住宅は13団地740戸、都民住宅は5団地313戸、高齢者福祉住宅は14団地157戸(世帯用6戸含む)です。最高の足立区でさえ、外国と比較すればドイツより少しいいくらいの数でしかありません(表を参照)。
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足立区 17.0%
目黒区 1.9%
東京都 9.0%
日本 7.0%
フランス 14.5%
ドイツ 15.0%
スウェーデン22.0%
イギリス 22.6%
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34�僂盞垢い刃卦狹埀捗斬陲魴�替えず放置
都営住宅の建替え問題では、全都1老朽化し34cmも傾き、地震で極めて危険な上目黒アパートが放置されてきた問題や、これに絡んでそもそもJR跡地での都営住宅(101戸)の建設や、区営福祉・区民住宅(高齢者・障害者・子育て向け)建設が(実施計画に掲げらながら)自民・公明などの横槍によって頓挫させられてきました。
不動産業界などが暗躍している
上目黒3丁目では、ミニバブルを煽るディベロッパーが地上げを仕掛け、建替えで街並みが一挙に変貌しつつあります。その一方で、上目黒3丁目では、老朽民間アパートにすむお年寄りの悲惨な孤独死が相次いでいます。
「住まいは福祉、住まいは人権」こそ、住宅政策の基本として貫かれるべきです。この立場から、区議団は、目黒区住宅マスタープラン改定に向けた中間のまとめについての意見を提出しました。
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住宅マスタープラン改定に向けた 中間のまとめについての意見
2005年12月20日 日本共産党目黒区議団
目黒区は、住宅地を中心に街が形成されている地域で、区民の世論調査では、9割の人が目黒に住み続けたいと願っています。しかし目黒区の公営住宅の確保率は23区のなかでも最低で、区の住宅整備も計画から大変遅れています。さらに都内でも、地価は高く、民間賃貸住宅の家賃が高い地域で、その結果、子育て層を住み難くし少子化が進んでいます。
今日、国や都の住宅政策は、三本柱の公営住宅、公団住宅、住宅金融公庫による住宅供給から市場重視、ストック重視型の住宅供給の方向にあり、さらに公営住宅の確保が困難として、入居者の制限を行おうとしています。
こうした中で、改定される住宅マスタープランは、国や都の流れに追随するのではなく、誰もが安心して住み続けることが出来るようにすることです。住宅政策審議会は、国や都の姿勢に追認することなく、誰もが住み続けられる目黒の実現に向けた積極的な提言をすることを望み、以下の点を述べます。
1、区民住宅・区営住宅の確保策を住宅政策の重要な柱としてすえること。
2、高齢者福祉住宅や障害者住宅は、実現性の低い借り上げ方式ではなく直接供給を柱とする こと。
3、民間住宅は、家賃が高く若い子育て層は入ることが出来ない。若い子育て層の入れる、低 廉な区民住宅の確保を政策に位置づけること。
4、一定規模以上の開発については、福祉住宅等を提供させる制度をつくること。
5、建築確認民間検査機関に関連して
�仝什漾�建築確認申請の多くが、民間検査機関にゆだねられています。民間機関の確認審査 において、目黒区条例や要綱が守られるように、行政がチェック機能を果たせるよう対策 を講ずること。
��安全で安心して過ごせる住宅・街づくりに向け、民間検査機関に対して行政としての指 導・責任を果たせるような提言を行うこと。
6、「中間のまとめ」に対する意見提出の期間はあまりに短く、区民への周知は不十分です。 あらためて、住民や関係団体への説明会と意見聴取を行うこと。
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