日本共産党目黒区議団は、7月15日、契約事務改善実施策(案)への意見を次のとおり提出しました。
透明性と区内業者育成の両立を
契約事務の改善を要する契機になったのが、契約課長の収賄事件であったことからみても、談合などの不正と癒着の温床を排除し、契約事務の透明化をはかっていくことは不可欠である。「談合等不正行為の排除の徹底」を盛り込み、条件付き一般競争入札の導入で透明性、公正性、競争性の向上をはかることや、公共事業の品質とサービスの確保をはかっていくことを明記したのは重要である。
一方、区内業者の育成を掲げてはいるが、その具体的な方策が見えないことや、果たして実効性があるのか、区内業者の理解を得られるのかなど問題点もあるように思われる。
以下、意見を列記する。
区内業者と十分な意見交換を
1 示された実施策に対し、区内業者から果たしてこれで区内業者の育成ができるのかといった疑問の声が上がっている。また、12日の区内業者対象の説明会から19日の意見提出締切日までが3連休を挟むこともあり期間が短すぎる。意見提出締切日を延ばし、業者との間で十分な意見交換をおこなうと同時に、実施策についても拙速にまとめるのではなく、区内業者が納得できるように時間をかけてじっくり練り上げていくべきである。
区内業者は地域経済に貢献している
2 地域経済に貢献している区内業者の育成は行政が責任を持つ課題である。そのために、
�仝�率優先ではなく、区内業者へ優先的に発注し、仕事を確保すること。
�⊇祥茲裡複嵎�式の課題である企業間の仕事の配分を見直すとともに、中小業者の受注機会を増やし、技術力や競争力を向上させるためにも異業種によるJV方式も検討すること。
競争のしわよせ防止を
3 施設管理で業務改善、コスト縮減の提案にたいする業務評価を行い、3年を限度に随意契約をすることができるとする業務改善提案型契約方式が提案されている。工事契約も含めて価格競争のしわよせが人件費の削減など雇用者、下請け業者に転嫁される状況を生まないために、「公契約条例」の制定も位置づけるべきである。
下請け業者を守る
4 低入札価格調査制度は単にダンピングを防ぐだけでなく、下請け業者への発注価格が妥当なのかも含めて活用するために、最低価格を提示した業者も対象に適用することも検討すべきではないか。また、調査のために、業者に詳細な資料を提出させ、外部の専門家も入れた調査委員会を設置するべきだと考える。
行政の検査体制の強化を
5 工事および業務委託について良質な履行を確保するため、行政に検査のできる職員を配置すること、また、ペナルティーを含めた管理・監督の強化を明記すべきである。
分離発注では工程管理を円滑に
6 分離発注、分割発注の実施では、業者に負担をかけないように、きっちりと工程管理のできる職員を確保すること。
業者に持ち出しを強いるな
7 1割をカットして設定されている予定価格によって業者は持ち出しを余儀なくされるなど、しわ寄せを受けている。区内業者の実態をよく調査し、積算に基づいた適切な予定価格に見直すべきである。
汚職を生まない仕組みを
区政の透明性向上検討委員会の提言は、「入札・契約制度の改革」「汚職を生まない仕組みづくり」の大きなテーマがあり、区は契約事務改善の課題とともに、今後、「内部通報者保護制度」などの制度策定作業、システムづくりが行政の側で提案されようとしている。
もちろん、行政事務の改善は重要であるが、区長の自殺と契約課長の逮捕という異常な事態を生んだ前区政時代からの不正・疑惑問題は、これだけで済むものではない。区長は前区政の不正・疑惑の解明については「区として取り組むつもりはない」と言い続けているが、真に区政にたいする信頼を回復し、透明・公正な行政を進めていくためには、これまでの不正・疑惑の解明こそ不可欠である。
政策決定過程での区民参加を
また、政策決定にあたっては、依然、区民への説明や意見聴取(パブリックコメント)が不十分であり、区民の行政への不信感は払拭されていない。行政が十分な説明責任を果たし、区民が行政の政策決定に参加できるような民主的な仕組みをつくるとともに、区政をつかさどるトップへのチェックシステムも確立する必要がある。