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沢井正代議員の一般質問(介護保険)

私は日本共産党目黒区議会議員として区政一般について質問をいたします。今回は、介護保険制度の見直し問題についてです。
政府は2月8日、「介護保険制度改革関連法案」を閣議決定し、国会に提出しました。介護保険制度は、「自らサービスを選べ、選択が豊かになる」「家族介護から社会全体の介護へ」をうたい文句に、2000年4月からスタートしました。
しかし、この間「老老介護」に疲れた夫が、妻を道づれに心中をはかった痛ましい事件や、最近では、介護を受ける高齢者への虐待が社会問題になるなど、制度創設の目的とは裏腹に、介護に潜む深刻な問題が次々と明らかになってきました。
制度当初より、保険料・利用料の減免制度などの低所得者対策、実態に合わせた限度額の設定、特養ホームや、在宅介護を支えるためのデイホームなどの施設整備、ホームヘルパーなど人的確保と質の向上などが求められていました。
この四年半の実施状況を見ても、低所得者の利用率が、介護度4・5と重くなるほど低いことや、特養ホームの待機者の増大、デイホームやショーステイに希望しても利用できない、限度額いっぱい利用しても在宅介護を支えられない、など家族の重い負担は、解消されていません。
また、介護労働者は短時間、低賃金、不安定雇用など、介護労働だけでは生活維持ができない状況にあり、労働条件の早急な改善が求められています。
これらの問題の最大の原因は、介護にかかる費用のうち50%を国が負担していたものを、25%にまで引き下げたことにあります。全国市長会が、昨年4月、介護給付費の5%の調整交付金を枠外にして、せめて25%を確実に給付してほしいと、国に意見書を出したのは当然のことです。
この間目黒区議団が行った介護の実態調査でも、保険料や利用料の負担が重い、老老介護でいつまで続けられるか不安、特養ホームへ入居を希望しているが入れない。など改善を求める声が多数寄せられました。今回の見直しに当たっては、4年半の経過を踏まえて、あらためて高齢者の実態を把握するとともに、より安心できる介護保険制度にするための改善に取り組むことが政府に求められているところです。
しかし「法案」の内容を見ると、改善どころか、介護保険に対する国の財政負担の抑制を最大の目的に、高齢者の介護サービス利用を制限し、大幅な国民負担を押し付けるものとなっています。
政府・与党は今回の見直しにあたって、2000年に3兆2千億円だった介護保険の給付費が2004年には5兆5千億円にまで増大し、さらに給付費が増えれば制度が維持できないと、「制度の持続可能性」を「見直しの基本視点」にあげていますが、制度施行わずか5年で、制度の持続可能性が論議されること自体、異常で無責任なものです。
国の財政支出をいかに削減するかという観点から打ち出されたのが、「予防重視型システムへの転換」です。これは、現在の介護保険の給付のあり方を改め、現在の「要支援」「要介護度1」という軽度の高齢者に対し、生活機能を低下させるような家事代行型の訪問介護は原則行なわず、筋肉トレーニングや栄養指導、口腔ケア機能向上などの「新予防給付」を提供するというものです。
政府は、軽度の高齢者の介護サービスを制限し給付費を約1割カットするとしていますが、高齢者からは「生活の支えとなっているヘルパーを取り上げないでほしいと」と言う声があがっています。とりわけひとりぐらしの高齢者にとっては、台所や居間などを清潔で快適に保つことによって、生活の意欲を引き出したり、話す相手が来ることで認知症の防止になるなど重要な役割を果たしています。
ある1人ぐらしの92歳になる高齢者は、機械などを使った筋肉トレーニングなんてとても無理、ヘルパーさんが来てくれるから、外出もできるし、少しの家事は自分でやろうと思ってがんばっている。筋肉を鍛え維持するというのであれば毎日の生活をきちっとすることが何よりも大切です。と話していました。要支援、要介護度1の認定者は、介護保険利用者の約半数にのぼり、多くの高齢者に深刻な影響を与えることは明らかです。
また介護保険では「非該当」とされていた人も含めて、地域の高齢者を対象に「介護予防」を目的とした「地域支援事業」を創設するとしていますが、これは、現行の老人保険事業などの三事業を再編したものであり、予算規模も増やすわけではなく、充実とは程遠いものです。
それどころか、全額公費負担(国補負担は2分の1、3分の1)だった事業を介護保険(国4分の1)に移行させ、国庫負担を削減し、利用者には1割の負担を押し付けるだけのものです。
施設サービスにかかわる利用者の負担増も深刻です。
特養ホーム、老人保健施設などの介護保険3施設に加えてショートステイついても、居住費用と食費を介護保険の給付からはずし、全額自己負担を原則にするとしています。デイサービスや通所リハも食事を介護保険の対象からはずします。
厚生省モデルケースでは、1ヶ月あたりの負担額は、特養ホームの個室に入っている要介護5の場合、合計13万4千円になり、現行より2万7千円から3万7千円の負担増となります。四人部屋でも3万1千円の負担増になり、給付費3000億円が削減されるといわれています。現在の入居者数で割ると、1年間1人あたり40万円の負担増になります。
年収80万円以下の利用者に対する限度額はあるものの、施設利用料の大幅値上げは、低所得者が施設を利用できない事態をつくりだします。
介護保険の経営者などから反対の声があがっています。また、日本医師会会長もこの理論を突き詰めれば、療養型の病床からはホテルコストを取るということになりかねないとして、「ホテルコストを保険外にすることには基本的に反対である」という態度を示しています。
さらに、問題になるのが低所得者の軽減措置の打ち切りです。
政府は、今年3月末で、訪問介護の「特別対策」を打ち切るとことを決めています。目黒区では、これによって介護保険導入前から訪問介護サービスを受けていた低所得者、2004年1月時点で158人が、現行6%から1割負担に引き上げられます。
例えば、1日2時間の訪問介護を周5日受けていた場合、6%なら月9800円の負担であったものが10%になると16300円の負担になり、月6500円、年間では80000円近い負担増になります。利用料には、1万円の壁といわれるように、サービスを受けたくても、実態は支払い可能な額の枠内でケアプランを立ててもらっているのが現状です。
とりわけ低所得者にとって軽減措置の廃止がそのままサービス削減につながることは明らかで、在宅介護を支える要となるホームヘルプサービスの削減は、高齢者や家族に重い負担を与えるばかりか、低所得者が在宅で介護を受ける権利すら奪うことになります。
以上見直しの主な内容と問題点を述べてまいりましたが、どれをとっても制度の大改悪であり、高齢者とその家族に重大な影響を及ぼすものです。
介護保険見直しにあたって、保険者である自治体として、また高齢者の福祉を増進させる立場で、以下の対応をとるべきと思いますが、区長の考えをお聞きします。
1、見直しにあたって次のことを国に要求すること。
_雜酳欷雲度に責任を持つ立場から国の負担を増やすこと。
減免制度も含め保険料、利用料を支払い能力にあった方向で見直すこと。
F値椒曄璽爐筌妊ぅ吋◆▲轡隋璽肇好謄い覆瓢楡濱鞍の促進に国として責任を果たすこと。
ね弉雜酖戮僚鼎た佑任癲∈濛陲琶襪蕕擦襪燭瓩僕用限度額を引き上げること。
ダ賁臉にふさわしく介護労働者の身分と待遇を改善すること。また、労働基準法などに違反する状態を早急に改善すること。
2、「改定案」がそのまま実行されれば、利用者の負担は大幅に増え、低所得者が施設を利用できなくなるとともに、多くの軽度の要介護者が必要なサービスも受けられず、在宅で生活することがますます困難になることは明らかです。軽度者の利用制限や、施設利用者の負担増を行わないよう国に強く働きかけること。
3、国が07年度より廃止する、ホームヘルプサービスの利用料補助については、7事業と同様に区の独自策として当面1年間延長すること。
以上、区長の見解をお尋ねして私の一般質問を終わります。

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